すべては臨床のために。本学園の理念である実学主義を実践するため、カリキュラムは臨床現場において通用する確かな知識と技術の習得に役立つよう作られています。
一年次は基礎を固める段階です。解剖学、生理学などの基礎医学を学びながら、東洋医学、経絡経穴学、はり・きゅう基礎実技など東洋医学の基礎を学びます。
二年次には、臨床医学総論・各論、病理学、東洋医学臨床論など東西医学の疾病に対する考え方を学び、それに合わせた実技授業が行われます。
三年次には、これまでの知識と技術を応用し、臨床に生かせる知識と技術にしていきます。
時には、単調に感じる実技の基本も、豊かな臨床を築く大切な歩みなのです。この一歩一歩が大きな飛躍に繋がります。歩む速さは違っても、学生の皆さんが未来の臨床家としてはばたけるように一人ひとりを見つめて授業を行います。
基礎知識
医療に従事するものは心身ともに健康であると同時に、社会人として幅広い教養を身につけていなければなりません。 そのためにここでは、外国語、自然科学、社会科学、人文科学などの教養科目を履修します。
専門基礎科目
医療概論
医療従事者は、歴史を通して現在の立場を正確に理解しなければなりません。 従って、この教科では医療、医学に関する基本的な問題に対する歴史的な学習が中心となります。 このほか、医療に従事する者の心構えや倫理なども学習します。
衛生学・公衆衛生学
疾病を未然に防ぎ、健康を増進させ、人体の機能を十分に発揮させるための基本的な事項を学びます。 学習内容には環境衛生、食品衛生、疫病、消毒法などがあります。
関係法規
鍼灸師に必要な法律について学習します。 我々の立場は法律によって定められており、これらを理解することは鍼灸師に不可欠です。
解剖学
人体の構造について学習します。 人体の構造は複雑で多くの事項を学習しなければなりません。 最も基礎的な分野であり、解剖学の理解無しに医学の理解はできません。 また、人体に直接鍼を刺入する鍼灸師にとって、的確にしかも安全に目的構造物に鍼を当てるためには、外科医師以上の局所解剖的知識を身に付けなければなりません。
生理学
人の生命活動の働きと仕組みを学習します。 人体諸器官の生理活動を理解することによって病気の仕組み、鍼灸の効果なども理解できるようになります。
病理学概論
病気の原因とその成り立ち、他の病気との鑑別等また死の原因なども学習します。 疾病治療には欠かせない学問です。
臨床医学総論
的確な治療を行うためには、種々の診察法、検査法を駆使して患者の状態を把握し病状の原因となっている病気の場所と性質を正確に理解しなければなりません。 そのためにここでは西洋医学的な知識を背景にした診断、検査から診断のプロセスを学習し、さらには各診断に基づいて西洋医学的にはどのような治療が行われているかについての知識をも習得します。
臨床医学各論
鍼灸師の扱わねばならない病気は多岐にわたります。 なかには、鍼灸だけで取り扱うことの難しい病気もあり、この場合他の医療機関との適切な連携をとる必要もあります。 しかしそのためには他科では種々の病気をどのように理解しているのかの正確な知識が前提となります。 この意味から、ここでは西洋医学的な病気に関する知識を系統別に学習します。
リハビリテーション医学
医学と医療の焦点は時代とともに変遷します。 こうした変化の中から新しい医療部門が成立してきます。 そのなかには鍼灸が取り扱っている、もしくは将来的に取り扱わねばならない部門もあります。 この意味で、鍼灸と現在関係深い領域としてリハビリテーション医学があげられます。 リハビリテーション医学の方法、基礎理論などについて学習します。
専門科目
東洋医学概論
東洋医学には古来より西洋医学とはまったく異なった病人の見方があります。 この体系的な見方が、基礎から臨床にいたる部門に一貫して流れています。 ここでは我々にとって最も重要な考え方を学びます。
経絡経穴概論
鍼灸を施術する場所いわゆる「つぼ」について学習します。 人体には354の一般に認められた経穴があり、それらの場所、性質等に熟知しなければ正確な鍼灸治療は出来ません。
はり・きゅう理論
我々が行う鍼灸治療の効果を科学的に解明する学問です。 近年、世界的に鍼灸に関する研究が行われており、めざましく発展している分野です。
東洋医学臨床論
臨床部門の各科目の学習によって得た知識はバラバラのままでは用をなしません。 それらは実際の鍼灸臨床に向けて組み立てなおさなければなりません。 すなわち、臨床現場で患者を前にした場合、東洋医学的または西洋医学的に診察を組み立て、そこから得られた情報に基づいて診断を行い鍼灸の適応の判定や適切な指示、さらには治療計画・治療方針の決定に至らなければならないのです。 つまり臨床現場ではこのように幅広い知識を実践的に組替えるという総合力が要求されます。 この科目ではこうしたことを目的に臨床的な思考訓練を行います
鍼灸基礎実技
刺針法では最初枕を使い刺針法を学習します。 その後自分の体に鍼を打って正しく刺針できると、他の学生や教員に対して刺針します。 灸法では同じ大きさの灸がすえられるようになるまで板の上で練習します。 大きさが自由に変えられたり一定の速度で施灸できることが要求されます。 このような練習と基礎医学的知識とによって、安全な施術が可能となります。
鍼灸・応用実技
基本実技は、古代中国で開発された鍼灸術が日本において洗練された最も簡潔な施術方法であることを学び身に付けます。 これに加え、現代の解剖学や生理学的知見などを駆使して、新たなる施術方法も開発されています。 応用実技ではそのような各種鍼法、各種灸法を学習します。
鍼灸・臨床実習
基礎実技が十分修得された段階で、東洋医学臨床論で学んだ知識を元に病気に対する鍼灸治療の実習を模擬患者を使い実際に行ってみます。 従って、この教科は臨床部門各科目の総仕上げになります。









